Designer デザイナー

菅道|Yuki Suga

01

建築の最先端技術を修得しつつ、
女性としての人生も大切に。

建築設計士・管道さんの経歴は、建築家としても、女性としても、その内容に興味が惹かれます。大学を卒業後、設計事務所に就職し、実務経験を積んだのちに大学院へ進学。留学か進学が迷ったそうですが、実験住宅を作り続けている早稲田大学の研究室に興味を持ち、設計スタッフを兼ねながら学んでいました。当時、研究していたのが コラムでも紹介しているWABOT です。ここでは異業種とのコラボレーションにより、より一層、知識を深化させ、その後、資源循環型住宅の研究により博士号を取得。それだけでなく、彼女は大学院在学中に出産を経験。働きながら子育てすることの大切さを実感したと話します。
大学院での研究は、現在の実務にも活かされています。例えば、若いファミリーを顧客とした都心のマンションリフォームでは、間取りは1LDKで充分だと提案します。子どもが小さいうちはひとつの寝室で家族一緒に休み、工夫次第でさまざまな用途に使えるリビングがあれば、生活が充実すると彼女は考えているからです。リビングで子どもを遊ばせながらSOHOで仕事をしたり、パーティ会場として人を招いたり・・・。これは、WABOTの研究テーマであった「可変するキッチン」の考え方が用いられており、家族の成長に合わせた未来を描くひとつのカタチだと言えるでしょう。

02

設計士もサービス業。
だからこそ、お客様に寄り添うことを忘れない。

博士号を取得し、建築家として深い知識を持っている管さんですが、実務についてのこだわりを聞くと、意外にも「現場主義・お客さま主義」であることに驚かされます。ご自身の経験から、自宅兼事務所で活躍するママや共稼ぎで自分の住まいにこだわりを持つ女性を応援したいという気持ちがあり、リフォーム案件の施主のほとんどが女性。愛着ある住まいにしてもらうために、お客さまの昼休みに職場近くまで赴いて軽い打合せをするなど、こまめな打合せを重ね、イメージを引き出していきます。さらにフローリングやタイル、扉など、こだわりある部分は一緒にショールームへ足を運ぶなどして、お客さま自身に気に入った材料を選んでもらいます。時には仕上げのオイル塗りなどに参加してもらうこともあり、こうして少しでも建築に関わることでお客さまの満足感が高まっていくのです。
彼女は施工までの打合せ時を「コンサルティング」と呼んでいますが、その根底には、設計者もサービス業であるという考えがあります。だからこそ、お客さまに寄り添うことを大切にし、満足感を与え続ける設計が実現できるのだと思います。

菅道

株式会社共創代表
一級建築士

神奈川県横浜市生まれ
1997年 東京芸術大学建築学科を卒業
1999年 早稲田大学大学院で建築環境を学び、建築学科助手を務める。
その後、建築環境分野で博士号を取得
2008年 株式会社共創を設立